建設業の皆様、日々の資金繰りに頭を抱えてはいないでしょうか?材料費の高騰、売掛金の回収遅延、不測の事態。それらの悩みを解決するのが「つなぎ融資」です。
今回は建設業におけるつなぎ融資の活用から資金繰り改善のヒントまで、詳しく説明します。
INDEX
はじめに:建設業の皆様、資金繰りでこんなお悩みありませんか?
建設業を取り巻く環境は常に変化しつづけています。近年では材料費の高騰や仕入れの不安定化、売上見込みの立てづらさなど、資金繰りに関する悩みは深刻になっています。そんな悩みに対してつなぎ融資は強い味方になってくれます。
近年の建設業界を取り巻く環境と資金繰りの重要性
建設業界は常に変化の波にさらされています。
技術革新や法規制の変更、経済状況の変化など、さまざま要因が経営に影響を与えます。
特に近年では人手不足や高齢化、材料費の高騰などが深刻化しており、中小の建設業者にとっては資金繰りが生命線であると言えます。
安定した資金繰りを行うためには日々の入出金を正確に把握・管理する必要があります。
しかし、建設業特有の商習慣やプロジェクトごとの資金需要の違いにより資金繰りは複雑化しています。
資金繰りの重要性を理解し、適切に対策を打つことが建設業者の継続的な発展には必要不可欠と言えます。
中東情勢の影響による材料費高騰、仕入れの不安定化
近年の中東情勢の悪化(ナフサショック)は建設業界に大きな影響を与えています。
原油価格の高騰はセメントやアスファルトなどの価格を押し上げており、建設コストの増加につながっています。
また、サプライチェーンの混乱により、資材の共有が不安定化し、工事の遅延やプロジェクトの中止などの事態も発生しています。
材料費の高騰に対しては、仕入れ先の見直しや代替材料の使用などを検討する必要があります。
また、仕入れの不安定化に備えて、余裕を持った資金繰りの計画を立てておくことが重要となります。これらの緊急事態において、つなぎ融資は有効な手段となり得ます。
売上見込みが立てづらく、手元のキャッシュが不安…
建設業ではプロジェクトの規模の大きさや期間の長さによって正確な売上見込みが立てづらい場合があります。
特に新規事業や大型のプロジェクトでは不確定要素が多く、手元のキャッシュが不足するリスクが高まります。売上見込みが立てづらい状況においては資金繰りの計画を慎重に立てる必要があります。
過去のデータや市場の動向を分析して現実的な売上見込みを立てましょう。
つなぎ融資はこのような不確実な状況下での資金繰りをサポートし、事業の継続を可能にする手段となります。
つなぎ融資が建設業の強い味方になる理由
つなぎ融資は工事着工前の準備資金、資材や人件費の先行投資、売掛金の回収遅延などの様々な資金需要に対応できます。
また、不測の事態(工事の延期や中止)などが発生した場合にも迅速な資金調達により事業の継続をサポートします。
つなぎ融資を適切に活用することにより、建設業の資金繰りを安定させ、事業主の皆様が事業の発展に集中することが可能になります。
つなぎ融資ってなに?
つなぎ融資は簡単にいうと「一時的な資金不足を補うための短期融資」です。
建設業においては工事代金の入金までの期間や売掛金の回収遅延などの資金繰りが厳しい状況で活用されます。つなぎ融資の理解を深めることで選択肢が広がり、事業の安定化に繋がります。
つなぎ融資の基本的な仕組みと種類
つなぎ融資は将来的に入金が決まっている資金を担保に、一時的に資金を借りる仕組みです。例えば、建設工事の請負契約を結んでいる場合、工事代金の入金までにつなぎ融資を利用することで、資材の仕入れや人件費の支払いに充てることができます。
つなぎ融資の主な調達方法には以下のようなものがあります。
制度融資
信用保証協会・金融機関・自治体が連携した融資制度で、比較的低い金利で借りることができます。
ビジネスローン
銀行や信用金庫のほか、ノンバンク系金融機関などが提供する事業者向け融資で、比較的早い審査のため短期間で資金調達できる点が特徴です。
手形割引
保有している手形を金融機関に買い取ってもらい、支払期日前に現金化する方法です。
売掛債権担保融資(ABL)
売掛金や在庫などの事業資産を担保として融資を受ける方法で、こちらも入金までの資金繰り対策として活用されています。
日本政策金融公庫の融資活用
日本政策金融公庫の融資制度は、無担保・無保証人、比較的低い金利、長期の返済期間などで融資を受けれる場合があります。
どの方法を取るかは、資金需要の状況や担保となる資産の有無によって変わってきます。
つなぎ融資は短期的資金調達のための融資制度であり、他の融資制度と比較して、審査が早く融資までの期間も短いところが特徴です。
つなぎ融資のメリット・デメリット
前述の内容を踏まえて、つなぎ融資のメリット・デメリットをまとめました。
メリット:資金不足の回避、売上機会の損失防止
つなぎ融資の最大のメリットは資金不足を回避できることです。
建設業において工事代金の入金が遅れたり、売掛金の回収が滞ったりすることがあります。
このような場合につなぎ融資を使うことで、迅速に資金を調達でき、事業の継続を可能にします。
また、つなぎ融資は売上機会の損失を防ぐことにも使えます。
例えば新たなプロジェクトを始めるにあたって必要な資金が不足している場合、つなぎ融資で資金調達し、受注機会を逃さず売上につなげることができます。
デメリット:金利負担、審査の必要性
つなぎ融資は短期の融資であるため、金利が高めに設定されている場合があります。
その為、金利も考慮して計画を立てる必要があります。
また、融資を受けるためには金融機関による審査があります。審査には事業計画書や財務諸表などが必要となり、手間がかかることがあります。
建設業でつなぎ融資が必要になるのはどんな時?
建設業では次のような様々な場面でつなぎ融資が必要になります。それぞれの場面を具体的に理解することでつなぎ融資の活用イメージが明確になります。
工事着工前の準備資金
建設工事には様々準備資金が発生します。
資材の調達、重機のリース・レンタル、作業員の確保など、それらの資金は工事代金の入金前に発生することがほとんどです。
つなぎ融資を利用することで、工事着工前に資金を確保し、スムーズな工事の進行が可能となります。
資材・人件費の先行投資
工事着工前に関わらず、資材の調達や人件費の先行投資が必要になる場面がしばしばあります。
特に大型プロジェクトの場合は先行投資の金額が大きくなり資金繰りを圧迫する可能性があります。
つなぎ融資を利用することで、先行投資の資金をまかない、工事をスムーズに進めることができます。
売掛金の回収遅延
建設業において、売掛金の入金が遅れることは珍しくないです。
下請け事業者の場合は元請け事業者からの入金が遅れることが多いです。つなぎ融資を利用することで、売掛金の回収遅延による資金の圧迫を解消して事業の継続を可能にします。
事業のストップ・延期への対応
昨今の中東情勢の影響による仕入れの不安定化など、不測の事態によって事業を一時ストップしたり、延期することも考えられます。
それによって売上見込みが立てられず、手元のキャッシュが不安になります。
そんな時にもつなぎ融資を利用することで、事業再開までの期間の資金繰りを安定化させることができます。
つなぎ融資を受けるためのステップ
つなぎ融資を受けるためには事前の準備が重要です。
現状の把握、融資の種類・条件の比較、必要書類の準備、金融機関への相談・申し込みなど、段階的にステップを踏むことで融資をスムーズに受けることが可能になります。
STEP1:現状の資金繰りを把握する
まずは現状をしっかり把握する必要があります。
どんぶり勘定はNGです。
今後の事業計画をたてる上でも現状の資金繰りを把握することはとても重要になってきます。
現状を把握することで課題や改善点が明確になってきます。
今後6か月程度の「入金予定」と「支払予定」を整理する
入金予定と支払予定を整理することで、今後どのような資金繰りになるかを予測することができます。入金予定は工事代金だけではなく融資や補助金なども漏れなく計算に入れる必要があります。
支払予定は仕入れ代金や人件費、家賃など全てをリストアップしてください。
意外な出費が見つかるかもしれません。
手元資金が何か月分あるかを把握する
手元資金が毎月の支出の何か月分あるかを把握することは安心にもつながります。
少なくとも3か月分、できれば6か月分は用意しておきたいところです。
手元資金が少ない場合は早めに資金調達の準備をする必要があります。
STEP2:融資の種類と条件を比較検討する
それぞれの金融機関でどのような融資を受けられるか比較検討し、自社にとって最適なものを選びましょう。
融資を受けられる主な金融機関
融資を受けられる金融機関には、銀行、信用金庫、日本政策金融公庫などがあります。
・銀行
一般的な融資に加え、つなぎ融資も提供しています。審査は比較的厳しいですが融資額が大きいといった特徴があります。
・信用金庫
地域密着型の金融機関で中小企業の融資に力をいれています。銀行に比べて審査が柔軟といった特徴があります。
・日本政策金融公庫
政府系の金融機関であり、低金利で融資を受けられる場合があります。
その他、無担保・無保証人、長期の返済期間などで融資を受けられるといった特徴もあります。
金利、融資期間、担保の有無など
金利、融資期間、担保の有無など、重要なポイントを押さえて比較検討しましょう。
当たり前のことですが金利は融資をうけるためのコストです。
金利が高いほど毎月の支出も大きくなります。
融資期間は返済期間のことです。融資期間が短いほど金利は下がりますが、その分毎月の返済負担が大きくなってしまいます。
担保は万が一返済が滞った場合に金融機関が回収できる資産のことです。担保があると金利が低くなる傾向があります。
STEP3:必要書類を準備する
つなぎ融資を受けるためには様々な書類を準備する必要があります。
金融機関が求める書類を不備なく準備しましょう。
必要書類について
必要書類は金融機関によって異なりますが、一般的なものでは以下の書類が必要となります。
・事業計画書:事業計画、経営戦略、資金計画などをまとめた書類
・見積書:工事の見積金額を記載した書類
・契約書:請負契約書など工事の契約内容を証明する書類
・財務諸表:過去の財務状況を示す貸借対照表・損益計算書など
・印鑑証明書:代表者の印鑑証明書
・身分証明書:代表者の身分証明書
STEP4:金融機関に相談・申し込みをする
必要書類が準備できたら金融機関に融資の相談・申し込みを行います。
事前に面談の予約をとって融資に関する疑問や不安を解消しておくとよいでしょう。
面談のポイント
金融機関との面談に望む際、以下のポイントに注意しましょう。
・事業計画を明確に説明する:事業計画、経営戦略、資金計画などを分かりやす説明できるようにする。
・資金使途を明確にする:つなぎ融資の資金を何に充てるか、明確に説明できるようにする。
・返済能力をアピールする:返済計画を具体的に説明し、返済能力があることをアピールできるようにする。
・誠実な態度で臨む:金融機関の担当者に対して誠実な態度で接する。
審査に通るためのポイント
つなぎ融資の審査に通るためには以下のポイントを押さえておきましょう。
事業計画の実現可能性
金融機関は事業計画の実現可能性を重視します。売上予測、コスト削減策、他社との競争優位性などを現実的かつ客観的に示すことが重要となってきます。
返済能力
返済能力についても審査で重視されます。過去の財務状況や今後の収益予測から、どれだけ返済能力があるのか、客観的に示す必要があります。
追加融資をご検討の方へ
自社での公庫申請、不安ではありませんか?
事業が軌道に乗ってきたから更なる事業拡大をしたい。
その為に追加融資を検討するというのは自然な流れかと思います。
しかし、いざ自分で融資を申し込むとなった場合、問題なく借りられるのか心配…といったお声を多くいただきます。
特にご要望の多い日本政策金融公庫の追加融資は弊社でサポートをお受けしておりますので、お気軽にご相談ください!
すでに融資実績があっても、追加融資で希望額に届かないケースとは
必ずしも満額借りられるわけではありません。
前回融資を受けていたとしても、前回の事業計画からの変更や売上予測が下回った場合などは、今回の融資の審査が厳しくなる傾向があります。
また、借入金の返済状況や事業の成長戦略も大きな判断材料になります。
追加融資は新規融資よりも事業の進捗状況がより細かく見られるということを意識しましょう。
「断られたらどうしよう…」という懸念への対策
もしかしたら追加融資を断られるのではないか…といった不安を抱えている方は少なくありません。
まずはなぜ断られる可能性があるのか、その理由を明確にすることが重要です。
事業計画の準備不足や財務状況の悪化など様々な理由が考えられますが、私たちのような専門家は、事業者様の状況を客観的に分析し、審査に通るためのアドバイスをさせていただきます。
事前に対策を練ることで、不安を解消し、自信を持って審査に臨むことができます。
審査通過率と融資額を最大化するために専門家がサポートできること
専門家は事業者様の事業計画や財務状況を理解した上で、公庫が重視するポイントを踏まえた事業計画書の作成をします。
これにより、審査担当者へ事業の魅力や成長性をより効果的に伝えることができます。
また、面談の対策としては、聞かれる質問への回答を事前に準備し、自信を持って面談に臨めるようにサポートします。これらのトータルサポートの結果、高い審査通過率と融資額を目指します。
つなぎ融資以外にも!建設業の資金繰りを改善する方法
つなぎ融資は資金繰り改善の有効な方法ですが、それだけに頼るのではなく、その他の方法も組み合わせることで、より効果的な資金繰り対策が可能になります。以下に代表的な例を挙げます。
ファクタリング
ファクタリングは売掛金を早期に現金化する資金調達方法です。
ファクタリング会社に売掛債権を買い取ってもらい、現金化することで資金繰りを改善することができます。
建設業許可の種類に応じた融資制度
建設業許可の種類によって受けられる融資があります。
例えば特定建設業許可を取得している場合は大型プロジェクトに対する融資を受けやすくなる、などです。
コスト削減
コスト削減は資金繰り改善の基本です。無駄な経費を削減し、利益率を高めていくことで、資金繰りを改善することができます。
入金サイトの短縮交渉
入金サイトとは、売掛金の回収期間のことです。入金サイトを短縮できることで、資金繰りの改善につながります。
補助金・助成金の活用
国や自治体は建設業向けの様々な補助金・助成金を用意しています。
それらの制度を活用することで、円滑な資金調達が可能になります。
おわりに:つなぎ融資を賢く活用して建設業を盛り上げましょう!
資金繰りの不安は建設業において避けては通れない道です。
しかし、つなぎ融資やその他の方法を組み合わせて資金繰りを改善し、更なるチャンスをつかむことが出来ます。そのためにも次の2点を覚えておいてください。
前向きな気持ちで資金繰りに向き合う
資金繰りは経営の根幹を支える重要な要素です。
前向きな気持ちで資金繰りに向き合い、積極的に改善策を講じることで経営の安定と成長を実現することができます。
専門家への相談も積極的に検討する
資金繰りのお悩みは私たちのような専門家へ相談することで解決の糸口が見つかること多いです。
これまでの経験を踏まえつつ、事業に対する客観的な意見をお伝えすることができるため、融資を受けることはもちろん、今後の更なる発展のお役に立てることもあります。
今回の記事が建設業を営む皆様の資金繰り改善に少しでもお役に立てれば幸いです。
困難な時代ではありますが、知識と工夫で乗り越え建設業が盛り上げていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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