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飲食店の創業融資ガイド|開業資金の目安・調達方法・審査のポイントを専門家が解説

この記事でわかること

・飲食店の開業資金の目安と内訳(物件取得・内装・設備など飲食店ならではの費用)
・創業融資の調達方法(日本政策金融公庫・制度融資・補助金・自己資金)
・審査を通す事業計画書・創業計画書のポイントと、月間売上シミュレーションの例
・融資成功のモデルケースと、開業までのスケジュール
・必要な資格・許可、個人経営とフランチャイズの比較
・飲食店のよくある質問と回答(FAQ)

飲食店を開業するという夢を持っていても、資金調達や経営の知識に不安を感じている方は多いのではないでしょうか?

本記事では、当センターの創業融資サポートの知見をもとに、創業融資を成功させてその後の経営を安定させるために必要なポイントを、具体的なノウハウと併せて解説します。

飲食店の開業を考えている方はぜひご活用ください。

また、創業融資のご不明な点に関しましては、右下にあるAIのチャットボットのマークをクリックorタップすると24時間ご説明が可能ですのでお気軽にご利用ください。

INDEX

飲食店経営「2つの資金」

飲食店経営において資金管理は成功の鍵を握ります。

初期投資(設備資金)と運転資金を明確に区別し、計画的に管理することで、資金繰りを安定させ、無理のない経営ができるようになります。

それぞれの資金の性質を理解し、適切な管理方法を身につけましょう。

2つの資金を切り分ける

飲食店の開業には様々な資金が必要となり、大きく分けると以下の2つの資金です。

①店舗取得費や内外装費、厨房設備等の初期投資
②仕入れ代金や人件費、家賃、光熱費などの運転資金

これらを混同してしまうと、資金繰りが悪化し、経営が立ち行かなくなる可能性が高まります。

それぞれの資金を明確に区別し、必要な金額を正確に把握するために、まずは詳細な資金計画を立てることが重要です。

初期投資の見積もりをしっかりと行い、運転資金は少なくとも3か月分は確保するように計画します。

このように、それぞれの資金を分けて管理・計画することで、資金の流れを把握しやすくなり、無駄な支出を抑えることができます。

飲食店の開業資金の目安と内訳

15〜20坪・約25席程度の標準的な飲食店を想定した、開業資金の内訳の目安は次のとおりです。

費目内容目安金額
物件取得費保証金・礼金・前家賃・仲介手数料120万〜800万円
内装・設備工事費壁・床・天井・空調で全体の30〜40%坪50〜100万円※
厨房設備費冷蔵・冷凍、焼き網・グリル等。冷蔵容量の強化も170万〜1,000万円
備品・消耗品費食器・トング・テーブル什器など100万円前後
資格取得・届出費食品衛生責任者講習ほか数万円
開業前人件費・研修スタッフ採用・研修20万〜50万円
広告宣伝費オープン集客・グルメサイト等20万〜40万円
運転資金開業後3〜6か月分の家賃・人件費・仕入れ300万円〜600万円
合計の目安小規模(15〜20坪)約900〜1,800万円

※内装工事費はスケルトン物件で坪50〜100万円、飲食店の居抜き物件なら坪20〜50万円が目安です。

居抜き物件とうまく巡り合えれば、300〜500万円以上を節約できるケースもあります。

飲食店はスケルトンから作るのか、居抜きを利用するのかで初期投資が大きく変わると言えます。

金融機関の創業融資を受ける際にも、創業計画書に明確な資金計画を示すことで、審査に通りやすくなります。

どんぶり勘定から脱却し、計画的な資金管理を行うことで、飲食店経営を成功に導くことができる可能性が高まります。

現金商売の注意点

飲食店は一般的に「現金商売」と言われ、日々現金収入があるため、経営が安定しているように見えます。

しかし、毎日現金が入ってくるからこそ、気づかないうちに支払い資金が不足してしまうやりくりの落とし穴には注意が必要です。

毎日売上が入ってくる一方で、月末には仕入れ代金や従業員の給料、家賃などまとまった支払いが一気にやってきます。

お金の出入りを正確に把握しておかないと、売上は上がっているのに支払うお金が足りないという事態を招きかねません。

特に注意が必要なのは、売上が伸びている時です。

売上が伸びていると、つい気が大きくなり無駄な支出が増えたり、仕入れ量を増やして支払いが増えるなど、資金繰りが悪化してしまうリスクがあります。

キャッシュフローを改善するためには、売上金の回収を早め、支払いを遅らせることが基本となります。

クレジットカード決済や電子マネー決済を導入することで、売上金の回収を早めることができます。

また、定期的にどれだけお金を使ったかを記録し、現金の流れを把握することも重要となり、資金繰りの状況を把握することで問題が発生する前に対策を打つことが可能になります。

現金商売が中心である飲食店だからこそ、キャッシュフローの管理を徹底し、安定した経営を目指したいところです。

数字で根拠を示す

売上計画を立てる時は、根拠のない数字を並べるだけでは意味がありません。

計画を立てる前に飲食店の業態の特徴と押さえておきましょう。

メリットデメリット・注意したい点
幅広い年代に人気で、客単価を上げやすい内装費や設備投資でこだわると初期費用が高くなる
「ハレの日」でリピーターを得やすい肉を扱う場合は食中毒リスク・衛生管理が重要
メニュー設計に応じて粗利が取りやすいどのメニューで呼び水にして、どのメニューで利益を取るのかなどの戦略的な設計が必要

メリットは融資審査でのアピール材料に、デメリットはリスク対策として計画書に落とし込むと、計画の説得力が高まります。

このような観点も押さえつつ、客数、客単価、回転数といった要素を分解し、それぞれの数値を現実的に予測することで、はじめて実現可能な売上目標が見えてきます。

通行量と入店率による売上根拠

売上を予測する上でまず重要なのが「どれだけの人がお店の前を通るか」という通行量です。

そして、そのうちの何人がお店に入ってくれるのかという入店率を把握することが、売上予測の精度を高める上で不可欠となります。

通行量を把握するためには、時間帯を変えて数回お店の前の通行量を実際にカウントするのが有効です。

曜日や時間帯によって通行量が異なる場合ことが多いため、複数回に渡り計測するようにしましょう。

近隣に商業施設やオフィスビルなどがある場合には、特に曜日や時間帯によって人の流れが大きく変わるため、注意が必要です。

どのくらいのお客様がお店に入ってくれるかを予測するには、まずは近隣にある似たタイプのお店をじっくり観察し、客層や入り具合を参考にすることから始めます。

また、開店前にチラシを配った際の手応えを確かめることも、データを得るための有効な手段となります。

こうした地道なリサーチで掴んだ数字に客単価を掛け合わせることで、ようやく売上計画が見えてきます。

ただし、事前の予測と実際の営業が最初からぴったり一致することは稀です。

だからこそ、オープン後もなぜ予測とズレてしまったのかを定期的に振り返り、お客様の反応に合わせてメニューやサービスを柔軟に改善していく姿勢が、安定した経営を支える力となります。

見込み客からの売上の構成

飲食店はお店の前を通る人だけがお客様ではありません。

以前に勤めていたお店のお客様や友人、知人など、様々な「見込み客」がファンになってくれる可能性があります。

例えば、以前のお店で料理を気に入ってくれたお客様は、新しく開業したお店にも足を運んでくれるかもしれません。

このような「〇〇さんの作る料理が食べたい」と思ってくれるお客様は、お店にとって本当に大切な存在です。

さらに、仕事とは関係のない友人や知人も「こんなお店を始める」と伝えることで、応援してくれる人が現れるかもしれません。

また、SNSなどを活用して積極的に情報発信することも非常に効果的です。

これらの見込み客からの売上は、開業当初の不安定な時期を乗り越えるための大きな力になります。

事業計画を立てる際には、これらの見込み客からの売上はしっかり実態に則して見込むことが重要です。

どのような繋がりを大切にし、どのようにアプローチしていくかを具体的に考えてみましょう。

見込み客を大切にすることは、お店のファンを増やし、安定した経営に繋がる第一歩になります。

売上シミュレーション

お店の売上を安定させるためには、ランチ・ディナー・テイクアウトという「3つの顔」をそれぞれ分けて考えることが重要です。

時間帯や売り方によって、お客様が求めるものも客単価も大きく異なるため、それぞれに合わせた商いの組み立てを行うことで、より確実な目標達成に近づくことが可能となります。

基本的な月間売上の算出方法としては「客単価×席数×回転率×営業日数」で算出します。

例えば、20坪・28席・客単価4,500円の飲食店であると、次のように計算します。

月間売上シミュレーションの例(20坪・28席)

客単価4,500円 × 28席 × 回転1.5回転 × 月25営業日 = 月間売上 約473万円
→ 年間売上(年商)の目安は 約5,670万円。
ここから原価・人件費・家賃などの経費を差し引いて利益を算出します。
※回転率・客単価は周辺の競合データを参考に、無理のない数字で設定するのが重要と言えます。
※回転率はランチ(モーニング)・ディナー合わせて算出するか、ランチ(モーニング)・ディナーそれぞれ分けて計算する方法があります。

①ランチタイム
回転の良さで勝負 近隣の会社員や住民の方々が中心となるランチタイムは、「手早く、お得に食べたい」というニーズが強くなります。

メニューを絞って提供スピードを上げたり、選びやすいセットメニューを用意することで、客数をしっかり伸ばしていくことがポイントです。

②ディナータイム
家族や友人との食事、デートなど、ゆっくり過ごすことが目的のお客様が増えます。

アルコールやコース料理を充実させて客単価を高める工夫とともに、予約を受け付けることで、当日の客足に左右されない安定した運営が実現できます。

③テイクアウト
自宅やオフィスで手軽に楽しみたいという層を取り込みます。

店内の混雑に影響されないよう、事前予約やオンライン注文を取り入れることで、受け渡しもスムーズになり、お店全体の売上をさらに上乗せすることが可能となります。

このように、時間帯や販売方法ごとに売上の作り方を細かく整理しておくことで、いつ、誰に、何を届けるべきかが明確になり、お店のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

家賃比率と集客の相関関係

飲食店経営において、店舗物件選びは非常に重要な要素です。

家賃比率と集客のバランスを考慮して最適な店舗物件を選ぶことが、創業融資審査を有利に進める上で不可欠となります。

FL比率と家賃の適正バランス

FL比率(Food & Labor Cost Ratio)とは、売上に対する食材費と人件費の割合を示す指標です。

飲食店を安定して経営していくためには、売上に対して「食材費」と「人件費」を合わせたコスト、いわゆるFL比率を60%以下に抑えることが一つの目安となります。

ここに、大きな固定費である家賃を加えたバランスこそが、利益を左右する最大のポイントです。

家賃は毎月必ず発生するため、高すぎれば利益を削り経営を圧迫します。

一方で、家賃の安さだけにこだわって立地の悪い場所を選んでしまうと、今度は肝心のお客様が集まらず、売上そのものが立たなくなる恐れがあります。

こうしたコストと集客のバランスは、創業融資の審査でも厳しくチェックされる項目です。

金融機関は、創業計画書に書かれている数字からこの家賃で本当に利益が出るのかをシビアに判断します。

そのため、単に家賃の金額だけを見るのではなく、その場所の通行量やライバル店の状況を冷静に分析し、納得感のある計画を立てることが必要です。

もちろん、たとえ家賃が相場より少し高めであったとしても、それ以上に多くのお客様に足を運んでもらえる確信があれば、食材費や人件費をやりくりすることで、健全な利益を確保することは十分に可能です。

立地の強みを活かして売上を最大化し、トータルで利益を残すという視点を持つことが経営を成功させるための鍵となり、創業融資の審査でも強みになります。

利益を最大化する原価率の管理

飲食店の利益を左右する最も重要な要素の一つが原価率です。

原価率を適切にコントロールすることで、売上が伸び悩む時期でも利益を確保し、安定した経営を維持することができます。

看板メニューと収益的なメニュー構成

看板メニューは、お店の顔としてお客様を呼び込むだけでなく、実はお店に残る利益をコントロールする司令塔のような存在です。

一般的に、看板メニューはたくさん注文が出るため、その原価率を抑えることができれば、経営に大きなゆとりを生むことができます。

ここで利益をしっかり確保しておくことで、他のメニューの提供価格を抑えたり、より豪華な素材に挑戦できるようになったりと店舗運営の選択肢も広がるようになります。

ただし、安く済ませようとするあまり、肝心の味や品質が落ちてしまっては本末転倒です。

この満足度で、この利益が出るという絶妙なラインを見極めることが腕の見せどころとなります。

また、メニュー全体の組み立てを工夫するのも一つの手です。

たとえば、原価率を少し高く設定した満足度の高いデザートと、原価率の低いソフトドリンクをセットで提案するなど、高いものと低いものをバランスよく注文してもらうことで、トータルの利益率を整えることが可能になります。

最終的な価格を決めるときは、原価だけでなく「周りのお店はいくらで出しているか」「お客様が納得して払える金額か」という視点も忘れてはいけません。

高すぎれば足が遠のきますし、安すぎれば自分の首を絞めることになってしまいます。

お店のこだわりとお客様の満足、そして経営の安定、この3つのバランスが取れた価格設定を目指すことが理想となります。

仕入れと在庫管理

食材のロスは、いわば本来得られるはずだった利益が消えてしまうようなもので、原価率を悪化させる大きな原因となります。

せっかく仕入れた大切な食材を最後まで無駄なく使い切るためには、まず入り口である「仕入れルート」の検討・見直しが重要です。

一つの業者に頼り切るのではなく、複数の業者から見積もりを取って価格や品質、納期をじっくりと比較検討してください。

時には地元の農家や漁師から直接買い付けることで、鮮度抜群の食材を、コストを抑えて手に入れるといった工夫も効果的です。

また、店内に届いたあとの在庫管理・鮮度管理も徹底しなければなりません。

常に消費期限を正しく把握し、古いものから順番に使う先入れ先出しを習慣化することはもちろん、食材ごとに適した温度や湿度で保管し、鮮度を長持ちさせる配慮がロスの削減に直結します。

さらに、現場のオペレーションだけでなくメニュー構成という戦略面からのアプローチも有効です。

余りがちな食材を主役に据えた日替わりメニューを開発したり、一つの食材を複数の料理で使い回せるように工夫したりと、キッチン全体で知恵を絞ることが最終的にお店に確かな利益を残すための一歩となります。

開業資金の落とし穴

飲食店を開業する際、物件取得費や内装費など、わかりやすいコストにばかり目が行きがちですが、見落としがちなコストも存在します。

これらの見落としがちなコストを把握しておくことは、資金計画を立てる上で非常に重要です。

見落としがちな費用

賃貸物件で飲食店を始める際、月々の家賃と同じくらい慎重に見積もっておきたいのが保証金などの初期費用です。

入居時には家賃の数ヶ月分というまとまった保証金が必要になることが一般的なため、開業準備段階ではかなり大きな負担となります。

これに加えて、礼金や仲介手数料といった費用も発生することが多いため、契約前に必ず全容を確認しておかなければなりません。

また、意外と見落としがちなのが、保健所や消防署などへの様々な届け出にかかるコストです。

自分で行う場合でも申請手数料がかかりますし、複雑な手続きを専門業者に依頼するとなれば代行手数料も発生します。

こうした細かな出費を「これくらいだろう」と曖昧にしていると、いざという時に資金計画が狂い、開店直前の大切な時期に頭を抱えることになりかねません。

そのため、物件の契約書を締結する前に、不動産業者や専門家に詳細な見積もりを出してもらい、必要な金額をはっきりとさせておくことが大切です。

もし自己資金だけでカバーするのが難しそうと感じた場合は、創業融資を検討するなど、余裕を持った資金繰りを心がけてください。

創業融資実行までを乗り切る

創業融資を受ける際に覚えておきたいのが、申し込みから実際にお金が振り込まれるまでには、意外と時間がかかるという点です。

審査を待っている間にも、物件の家賃やスタッフの給与といった支払いは待ってくれません。

創業融資の利用が多い日本政策金融公庫の創業融資では、申し込みから入金まで平均で1か月前後と言われており、申し込み前の準備も含むと1か月以上かかることが多くなります。

こうした融資が実行されるまでの空白期間を乗り切るための「つなぎ資金」をあらかじめ計算に入れておくことが、開業をスムーズに進めるコツとなります。

つなぎ資金はできるだけ手元の自己資金で賄えるのが理想的ですが、どうしても足りない場合は、まずは親族や友人からの借り入れを検討するのがよいでしょう。

クレジットカードのキャッシングなどを利用する選択肢もありますが、キャッシングは金利が高かったり返済期限が急だったりと、その後の経営を圧迫するリスクも孕んでいるため、慎重な判断が求められます。

また、もし審査に時間がかかっていると感じたときは、金融機関の担当者に進捗を確認し、早めの実行をお願いしてみるのも一つの手です。

何より、こうした事態を防ぐためには、あらかじめ無理のない事業計画と資金計画をしっかりと作り込み、金融機関がスムーズに判断できる準備を整えておくことが、結果として一番の近道になります。

運転資金確保の重要性

運転資金は事業を継続していくためには欠かせない資金です。

売上が順調に伸びている時でも、予期せぬ事態に備えて十分な運転資金を確保しておくことが安定した経営につながります。

魔の3か月を耐えるために

飲食店を開業してから売上が安定するまでには、一般的に3か月程度の期間が必要と言われています。

この期間は「魔の3か月」と呼ばれ、売上が目標に届かず資金繰りが悪化しやすい時期です。

魔の3か月を乗り切るためには、少なくとも3か月分の家賃、人件費、食材費などの固定費を賄えるだけの資金を準備しておくことが望ましいです。

また、売上が伸び悩む原因を分析し、改善策を講じることも必要です。

メニューの見直し、価格設定の変更、集客方法の改善など、様々な対策を検討することができます。

さらに、金融機関や専門家などにも相談し、資金繰りのアドバイスや融資のサポートを受けることも有効ですので是非検討してみてください。

飲食店の資金調達方法

飲食店の開業資金は、主に次の4つから検討することが可能です。

設備投資が比較的大きい飲食店では、日本政策金融公庫の融資を軸にするのが現実的とも言えます。

それぞれの特徴を整理すると、次のとおりです。

調達方法特徴向いている人
日本政策金融公庫無担保・無保証、融資可能額おおよそ1,500万円。創業期の主力これから開業する人全般。事業開始前に資金調達したい人向け。
地方自治体の
制度融資
金利が低く、利子・保証料の補助がある場合も多い公庫と併用して主に運転資金を確保したい人向け。事業開始後の資金調達に向いている。
補助金返済不要だが原則前払い。審査制で採択後に利用が可能事業開始後の設備増強・販促強化に活用したい人に向いている。
自己資金・出資金自分でコツコツ貯めて資金。親族からの出資もある。クラウドファンディングも活用可能。時間をかけて準備できる、親族や知り合いから応援される人向け。

日本政策金融公庫の創業融資(新規開業・スタートアップ支援資金)

政府系金融機関である日本政策金融公庫の代表的な創業融資の制度となります。

2024年に旧「新創業融資制度」を統合し、融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)に拡大されました。
※とは言え、起業・創業でこの金額を借り入れるのはなかなか厳しく、基本的な上限は、設備・運転資金合わせて、1,500万円程と見ていただけるのが良いとは思います。

創業融資は原則無担保・無保証人で利用が可能となっているため、法人や個人事業主の方でも代表者の連帯保証は不要の制度となっています。

対象は、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方です。

女性・35歳未満・55歳以上の方には、条件に応じて利率の優遇が適用される場合もあります。

返済期間は、設備資金で最長20年、運転資金で最長10年と長めに設定できますが、飲食店では基本設備資金では7年~10年運転資金は5年~7年で検討いただけると良いかと思います。

金利は制度は条件によるものの基準金利はその時の日銀や社会情勢によって変わるため、2026年7月の段階では年利3.5%前後で検討いただければと思います。

据置期間(元金の返済は猶予され、利息だけ返済)も設けられるため、開業直後の資金繰りに余裕を持てます。

特に日本政策金融公庫では、事業を開始する前や不動産・設備を購入する前に資金調達が出来ることから、設備投資額が先行する飲食業界の起業家・創業者とはかなり相性が良い資金調達方法と言えます。

地方自治体(各都道府県・市区町村)の制度融資

都道府県・市区町村が、信用保証協会・金融機関と連携して行う融資です。

各地方自治体が金利を優遇してくれることが多いことから金利負担が低く、利子や保証料の補助を受けられる場合もあります。

必要額が大きい飲食店では、「公庫で事業を始めるまで+制度融資で事業を始めてからの運転資金」の二本立てで確保するのは最も起業・創業期で資金調達をする王道と言えます。

申込先は金融機関(地方銀行や信用金庫)となりますが、先に自治体の窓口へ行くと結果的に融資の借り入れをする金融機関を決めてくださいと言われるため、金融機関の申し込みを行ってから自治体の窓口に相談すると手続きがスムーズになることが多いと思います。

③ 補助金

補助金と言っても幅は広いですが、創業前後に使える補助金は2026年時点では基本的には少ないものの、最も人気がある補助金が経済産業省管轄である「小規模事業者持続化補助金」となります。特にこの補助金は、設備導入や販売促進・PRに使える補助金となっており、飲食店の事業者様でも、厨房設備の追加投資、店舗の内外装工事、トイレ工事などから、販売促進・PRでは、ちらし、DM、ホームページ制作、SNS広告、Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)など幅広く利用が可能です。

ただし、補助金は原則前払いで、先に全額を支出してから後ほど補助金が還付される仕組みとなっています。

そのため、補助金ありきの資金計画は避け、あくまで事業開始後に更に事業を成長させていくものとして捉えていただければと思います。

公募の時期や条件は毎年変わるため、最新情報を公式サイトにて確認いただければと思います。

④ 自己資金・出資金・クラウドファンディングでの積み増し

自己資金とは、これまで地道に貯金してきた費用となります。※退職金でも自己資金扱いとなります。

自己資金と言っても、もちろん自分が持っている全額を自己資金として用意する必要はなく、自己資金の中の一部を事業用として利用する前提の考え方で大丈夫です。

また、その他では親族等からの出資金(返済義務のない資金)も自己資金として利用することは可能です。

一方、返済義務のある親族借入はみなし自己資金には含められない点には注意してください。

クラウドファンディングは、開業前にファンと資金を同時に獲得できる手段と言えます。

仮に、創業融資を検討する場合、すでに支払った物件契約費用や内装費などはみなしの自己資金として扱われる場合があります。

自己資金は一度に用意できなくても、計画的に積み立てることで評価が高まります。

 融資審査を通す事業計画書・創業計画書のポイント

飲食店の創業融資は、飲食店ならではの数字を根拠に計画書を作り込めるかで結果が大きく変わります。

当センターが支援してきた飲食店の創業融資でも、融資審査の鍵は一貫して計画の根拠及びロジックと返済原資の根拠にあります。

審査で見られる3つの視点

  • 自己資金の形成過程:地道に積み立ててきた履歴(複数の通帳等でもOK)があるか。
  • 業界経験と計画の整合:飲食店勤務経験や、業界知識や業界経験が計画に反映されているか。
  • 返済原資の根拠:飲食店ならではの売上・粗利・損益分岐点より返済できる裏付けがあるか。

創業計画書の項目別ポイント

日本政策金融公庫の創業計画書では、フォーマットの項目に沿って作成します。

飲食店の場合、各項目で次の点を押さえると説得力が高まります。

  • 創業の動機:飲食店を開業する理由と、これまでの業界経験を踏まえて具体的に書く。
  • 経営者の経歴:飲食店の業界経験、調理・接客・マネジメントの実績を示す。
  • セールスポイント:メニュー提供内容、これまでの経験・実績に基づく内容、他店との差別化を明確にする。
  • 資金の使いみち:設備資金と運転資金を理解し、過剰投資となっていないかを示す。
  • 損益計画:客単価×席数×回転率で月売上を出し、原価率・人件費・家賃などの経費を差し引いた利益を示す
  • 資金繰り:現金払いの仕入れを踏まえ、月次のキャッシュフローが明確になっていることを示す。

金融機関はここを見る

金融機関は創業融資の審査において、起業・創業者の業界経験と自己資金を見ます。

十分な経験と自己資金は事業の成功可能性を高め、返済能力を示す上で重要な要素となります。

また、飲食店の場合は、物件取得費や内装・設備投資が過剰になりやすいことから、過剰投資の観点も審査には大きな影響があると考えられます。

【専門家の視点】審査でつまずきやすいポイント

ここでは、当センターが数多くの創業融資を支援してきた経験から、飲食店の申請でつまずきやすい点をお伝えします。

  • 起業・創業者の業界経験:開業する事業とどれくらい関連性があるか、困難な壁にぶち当たった時に乗り越える術を持っているのかを示す。
  • 自己資金の有無:借り入れの金額だけで何とかしようとしていないか、しっかりとした計画性があることを示す
  • 物件取得費・内装、設備投資費用の妥当性:事業サイズに合った物件であるか、内装や設備投資は過剰ではないかなど妥当性を示す。

※特に内装は可能であれば、相見積もりが取れるのは理想ですが、物件を押さえてから融資申し込みまでに時間との勝負となりますので、ケースバイケースで検討をしていただければと思います。

経験や実績を強める根拠数字

創業融資審査において、起業・創業者の業界経験は非常に重要な判断材料となります。

金融機関側は事業を成功させるために必要な知識やスキルを持っているかどうかを慎重に見極めます。

特に飲食店の場合、単に料理が好きというだけでなく、実際に飲食店で働いた経験が重視されます。

例えば、5年間レストランでの勤務経験があり、そのうち2年間は店長として店舗運営全般を任されていた、というような具体的な実績は非常に効果的です。

さらに、店長として売上を20%向上させた、顧客満足度を15%改善した、などの具体的な数値目標を達成した経験があれば、その事実は積極的にアピールしましょう。

また、専門的な調理技術を習得するための修行経験もスキルの証明になります。

通帳記録が信頼に直結する理由

自己資金は創業への熱意と計画性を金融機関に示す上で、非常に重要な要素となります。

自己資金の額はもちろんですが、それ以上に、どのようにしてその資金を準備したのか、というプロセスが重視されます。

例えば、3年間コツコツと貯金して300万円の自己資金を準備した場合、その事実は計画性と自己管理能力の高さをアピールすることが可能です。

単に預金残高があるだけでなく、定期的な収入から計画的に貯蓄してきたという記録は、金融機関からの信頼を得やすくなります。

また、自己資金を捻出するために資産を売却した経緯なども、創業への強い決意や真剣さ、リスクを厭わない姿勢などを示す効果的なエピソードになります。

通帳の記録は、これらの努力を客観的に証明するものであり、融資審査において非常に重要な役割を果たします。

物件取得費・内装、設備投資費用の妥当性

飲食店ではなかなかリピーターだけで、お店をやっていくのは難しい側面があるため、やはり新規顧客を獲得することが必要となることと、またリピーターが通いやすい場所も併せて検討すると、やはり立地条件が大きなウェイトを占めることとなるため、出来れば良い立地を求めます。

そして、出来ればテナント価格が安い、また初期費用(敷金礼金。おおよそ6ヵ月分)が安い物件が絶対的に良いですが、そのような条件が良い物件は競争率が高く、また実力ある企業なども狙っている物件であればなかなかその物件を確保することも難しくなります。

そのことから起業・創業時でもテナント物件の相場が高くなる傾向があり、特にスケルトン物件は高くなる傾向にあります。

また、スケルトン物件では内装も入れる必要があるため、居抜き物件より当然高くなり、厨房機器関連の投資もかさみます。

とは言え、自己資金には限りがあり、何とか融資の借り入れでなんとかしたい!という気持ちは分かりますが、資金調達には限界があります。

そのことからも特に「物件取得費」「内装費用」「設備投資費用」について、「上限値はどこまでいけるのか?」を志向するのではなく、あくまで相場の範囲で計画することも重要であると言えます。

 【事例】飲食店で創業融資に成功したモデルケース

ここでは、当センターの支援でよく見られる成功パターンを、モデルケースとしてご紹介します。(個別事例を一般化した想定モデルです)

【事例】飲食店で創業融資に成功したモデルケース

モデルケース:20坪・居抜き物件で開業(総額1,300万円)
資金調達の内訳
・自己資金 500万円(総額の約28%)
・日本政策金融公庫 800万円
 合計 1,300万円 を無理のない返済計画で調達。

このケースで融資が上手くいった要因は次の3点でした。

  • 経験の可視化:飲食店(居酒屋)でのキッチンでの勤務経験を、経歴として具体的に示した。
  • コスト根拠:居酒屋の居抜き物件を選び、駐車場セットでの物件だったがしっかりと利用理由と資金計画を明確に示した。
  • 売上の裏付け:客単価4,500円・1.3回転の根拠を、周辺競合データで示した。

さらに、毎月の返済額が売上の範囲に収まるよう、借り入れ金額を調整した点もポイントでした。

このように、自己資金・業界経験・計画の3点がそろうと、審査は通りやすくなります。

審査担当を納得させる創業計画書

創業計画書は、金融機関に創業融資を申し込む際に提出する、いわば「お店の設計図」です。

そのため、審査担当が納得する実現可能性の高い説得力ある創業計画書を作成することが創業融資成功への鍵となります。

立地とコンセプトの整合性

創業計画書において市場分析は非常に重要な要素です。

金融機関は創業者が市場のニーズを的確に捉え、競争優位性を確立できるかどうかを判断します。

そのため「なぜこの場所で、この店舗を始めるのか」という問いに対して、明確かつ論理的な根拠を示す必要があります。

まずは出店を予定しているエリアの人口構成、年齢層、所得水準などを詳細に分析し、その地域に住む人々がどのようなニーズを持っているのかを把握することが大切です。

20代から30代の単身者が多いエリアであれば手軽に食べられるテイクアウトメニューや、健康志向のメニューが求められる可能性が高いです。

また、近隣にオフィスが多いエリアであれば、ランチタイムの需要が高いと考えられます。

競合店の分析も欠かせません。

競合店のメニュー、価格帯、客層などを調査し、自店舗はどのような差別化を図れるのかを明確にする必要があります。

競合店が提供していないニーズを見込めるメニューを開発する、価格帯を低めに設定する、ターゲット層を明確にするなど戦略の検討も大切です。

リピーター獲得施策とSNS活用術

事業の成功には、新規顧客の獲得だけでなくリピーターの獲得も不可欠です。

創業計画書ではリピーターをどのように獲得していくのか、具体的な施策を示すことで説得力が増します。

ポイントカードや会員制度の導入、来店回数に応じた特典の提供、誕生月に特別なサービスの提供など、顧客との関係性を深めるための施策はリピーター獲得に効果的です。

また、飲食店はSNSを活用した情報発信も非常に重要になります。

店舗の雰囲気が伝わる写真やおすすめメニュー、最新情報、イベント情報などを定期的に発信し、フォロワーとのエンゲージメントを高めることで、来店を促すことができます。

インスタグラムで料理の写真をアップする際は、ただ単に発信するだけでなく、例えばハッシュタグを活用して、より多くの人にリーチできるようにするなど、集客を念頭に置いた工夫も大切です。

Facebookでクーポンを配布したり、X(旧Twitter)でキャンペーンの実施告知も効果的なため、こういった具体策を創業計画書に記載するようにしましょう。

飲食店の開業でよくある失敗と対策

飲食店は初期投資が大きい分、資金計画の失敗が経営に直結します。

当センターがよく相談を受ける、融資を諦めざるを得ない代表的な例と対策を紹介します。

・テナント物件の家賃が高い=初期費用が高い:テナントの間取り、路面である、駅からの好立地などを優先してしまい、毎月の家賃はなんとか収支が見込めても家賃が高い分、そもそも初期費用が高くなってしまう。
対策→自己資金の状況に応じて、再度物件の見直しを行ってもらう。もしくはどうしてもその物件で勝負したいのであれば、資金が不足する分は出資金などで補填する。

・内装費の高騰:立地や間取りが良い物件ほど、スケルトン物件も多く、どうしても内装費が通常相場よりも高くなりがち。また、中東情勢やナフサショックの影響もあり、内装費が高く見積もられるケースも見受けられる。
対策→なぜスケルトン物件で開業する必要があるのかを再度検討してもらう。もしくは、内装業者に掛け合い、コストは可能な限り調整してもらう。

・集客の見積りが甘い:知り合いの来店を見込み過ぎ、新規顧客をどうやって獲得するかが全く想定されていない
対策→Googleビジネスプロフィールで口コミをとにかく集める、グルメサイトの掲載を検討するなど。

飲食店の開業に必要な資格・許可・手続き

資格・届出内容可否
食品衛生責任者店舗ごとに1名。講習で取得(調理師等は免除)必須
飲食店営業許可保健所へ申請。
事前の図面相談・検査あり
必須
開業届/法人設立税務署へ届出(法人は登記)必須
消防関係の届出防火対象物工事等計画届出書
防火対象物使用開始届出書など
必須
防火管理者収容人数30人以上の店舗で選任条件次第
深夜酒類提供飲食店営業開始届深夜0時以降に酒類を提供する場合、警察署への届出必要条件次第

また消防関係への届出等は、基本不動産管理会社と連携して対応を行う流れになると思います。

これらの手続きは開業準備と並行して行う必要があるため、開業のスケジュールとして、計画に組み込んでおくべき内容と言えます。

深夜0時以降も酒類を提供する場合は、警察署への届出を忘れないようにしましょう。

飲食店を開業するまでの流れとスケジュール

飲食店は、コンセントが決まってから予算を踏まえて、それに見合う物件選びに多大な時間がかかるため、開業を思い立っても1年スパンで計画を立てていただけるのが良いと考えられます。

特に日本政策金融公庫の創業融資の場合、物件を押さえることが出来てから、おおよそ1ヶ月半ほどで融資を受けることが可能かと思います。

そのため、融資の申請をどの地点から逆算したスケジュールを立てるかが重要ですが、基本的には物件が決まりそうなタイミングから準備することが多い傾向にあります。

時期やること
6〜12か月前コンセプト決定・市場/競合調査・大枠の事業計画を作成・自己資金の確認・準備
4〜8か月前物件探し(飲食可否・ダクト・ガス容量の確認)・内装業者の選定・厨房設備業者の選定・内外装のイメージアウトプット
2〜3か月前物件仮契約・創業融資申し込み・内装/ダクト工事の着工・厨房機器の発注・資格取得・メニュー決定・見込み客リストピックアップ
1か月前〜直前各種届出(保健所・消防・警察)・スタッフ研修・販促・見込客誘致・プレオープン
当日グランドオープン

個人経営とフランチャイズ、どちらで開業する?

飲食店の開業には、個人経営とフランチャイズ(FC)加盟の2つの方法があります。
どちらを選ぶかで、必要な資金や事業計画書の作り方も変わってきます。

創業融資の観点では、どちらも事業計画書が必要です。

FCは本部の実績データを計画の裏付けに使える一方、個人経営は独自コンセプトで差別化を示すことは可能です。

どちらの方が融資が受けやすいという基準はあまりなく、どちらにせよ業界経験や自己資金の準備度合いで変わると言えます。

個人の経営フランチャイズ
自由度が高く、利益はすべて自分のものブランド力・研修・仕入れのサポートがある
集客ノウハウも利用できる
ノウハウ・集客を一から作る必要があるロイヤリティが発生し、自由度は下がる

初期費用を抑える工夫

飲食店は物件に応じて家賃や初期費用が高い分、工夫次第で数百万円単位の節約が可能と言えます。

融資額を抑えられれば、返済負担も軽くなります。逆に毎月の返済が大きくなればなるほど、利益が出ても結果的にキャッシュが思うように残らない状況が続き、思った以上に負担に感じることもよくあることです。

居抜き物件の活用とリスク

前テナントが飲食店だった居抜き物件なら、内装、トイレ、キッチン、机、椅子など流用できるものが多くあります。

スケルトンと比べて300〜500万円以上の節約が見込めるケースもあります。

ただし、設備の老朽化・内装の劣化などもあります。

契約前に、不動産・内装・設備状況について相談できる方を予め協力要請をしておき、改修費用について適切かどうかを判断することも重要です。

中古機器・リースの活用

中古機器は初期投資を抑えられ、リースはまとまった資金がなくても設備を導入できます。

中古機器は保証付き・信頼できる業者から購入するのが安心です。また、リースに関しては契約期間・料率を比較検討し、自店舗に合ったプランを選ぶのが良いと言えます。

そして、中古機器でも、適切な見積書を準備出来れば融資はを受けることは可能です。

これらのコスト削減の工夫を計画書に示すと、資金計画の堅実さをアピールできます。

よくある質問(FAQ)

飲食店の創業融資について、よくいただく質問をまとめました。

Q. 飲食店の開業資金は最低いくら必要ですか?

小規模な飲食店の居抜き物件なら700万円台からでも可能です。

スケルトンだと最低でも1400万円以上の開業資金は必要になると考えられます。

居抜きとスケルトンでは、内外装費用と厨房キッチン費用で開きがでると考えられます。

Q. 飲食店では自己資金なしでも創業融資は受けられますか?

制度上は自己資金要件がないため、申し込みはできるものの、ただし実務上では難しいと判断いただいた方が良いとは思います。

基本的には、融資希望額の3分の1程度の自己資金を準備いただくのがセオリーと認識いただければと思います。

Q. ホール経験はあり、キッチン経験はありません。融資は受けまれますか?

飲食店では、どうしてもメニュー提供がないとサービスが成り立たないため、キッチン経験がある方を役員や従業員など、継続的に一緒に事業をやっていく方向性を示すことが出来れば融資の審査の土台に乗ると言えます。

Q. 飲食店では、最低どれくらいの業界経験があれば創業融資は受けられますか?

特に決まりがあるわけではありませんが、1年以上が望ましいと言えます。

それ以下になると希望融資額が減額になるなど、思うような資金調達が出来なくなる可能性があります。

Q. 飲食店では、物件の家賃が高くても融資を受けられますか?

飲食店では、基本的には来店型のビジネスモデルであるため、立地は重要となり、テナント物件の賃貸や初期費用は上がる傾向にありますが、日本政策金融公庫はそのことを理解していますので、事業サイズ相応であれば問題はないと認識いただいても大丈夫です。

Q. 飲食店では、物件を押さえてから創業融資を受けるまでどれくらいの期間が必要ですか?

飲食店の業態にもよりますが、物件を押さえた状態(仮契約でもOK)であれば、おおよそ1ヵ月半ほどで、日本政策金融公庫の融資を受けることが出来るかと思いますので1つの目安としていただければと思います。

ただ、並行して事業計画を準備出来ていると物件を押さえてから1ヵ月以内で融資を受けることも可能だとは思います。

Q. 飲食店では運転資金だけでも融資は受けまれますか?

飲食店では、設備資金が基本であるため、運転資金で借りるイメージがないかも知れませんが、他の業種と同じように運転資金だけでも借り入れは問題なく可能です。

Q. 飲食店で空中階でも融資は受けられますか?

店舗の規模や立地によりますが、空中階でも事業として成り立つのであれば、もちろん空中階でも融資を受けることは可能です。

Q. 飲食店で創業融資を受ける場合、先に物件の契約をする必要性はありますか?

先に物件契約している方が必要性は高まると考えられますが、日本政策金融公庫の創業融資審査において、先に物件の契約をする必要はありません。

また、先に契約して融資が出なかった場合のリスクもありますので、仮契約等で不動産管理会社と調整をいただける方が安心と言えます。

まとめ

飲食店経営は決して簡単なものではありませんが、綿密な計画と工夫で成功させる可能性を高めることができます。

ただ、創業段階の資金繰りは自己資金だけではどうしても限界があり、資金面に余裕がないと前向きな施策実行や店舗運営にも集中できなくなるため、創業融資を活用して資金面に余裕を持つことが結果として成功の近道になります。

創業融資てづくり専門支援センターは、様々な業界の創業融資サポート・創業計画書・事業計画書の作成支援に携わっており、これまで5,280件を超える実績を積み重ねています。

これまでの経験とノウハウを活かして、着手金なしの完全成功報酬(一律固定)でサポートを提供していますので、資金調達や開業資金でお困りの方はお気軽にご連絡ください。特に決まった融資額の%設定ではないため、当センターの報酬を気にせず借り入れをしていただけるかと思います。

また、創業融資のご不明な点に関しましては、右下にあるAIのチャットボットのマークをクリックorタップすると24時間ご説明が可能ですので、是非ご利用ください。

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この記事を書いた人

認定支援機関 G1行政書士法人 代表社員

清田卓也

2014年より日本政策金融公庫の創業融資支援、サポートを行っています。
これまで累計5,280件を超える事業計画書の作成を行ってきました。
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