小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、特に小規模の事業者様向けに、地道な販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用などの取り組み経費の一部を支援する補助金制度となります。
働き方改革に伴う各種法令変更や毎年の地域最低賃金の引き上げなど、特に小規模な事業者様にとっては資金面で厳しい風が吹いており、販路開拓などの取り組みへ資金をまわすのは少々躊躇してしまう情勢となっていますが、そのような事業者の皆さまの資金負担を軽減するための制度が持続化補助金となっています。
ただし、持続化補助金は申請すれば必ず採択される補助金制度ではなく、審査制・採択制となっており、作成が必要になる申請書内容の評価を高める事が必要です。
今回は2024年12月に概要が公表され、これから募集が始まる持続化補助金一般型をご紹介します。
※2025年1月現在、募集スケジュールはまだ公表されていません
補助の対象となる、地道な販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用の取り組みとしては以下のような例が挙げられます。
・新商品、新サービスを実現するための設備機械の導入
・新商品、新サービスのチラシ作成、配布、送付
・新商品を陳列するための棚やカーテンの設置、販売促進につながるような店舗改修
・新たなプロモーションとしてマスコミ媒体、WEB媒体への掲載
・新たなプロモーションのための看板やデジタルサイネージの導入
・新たなプロモーションや新規顧客獲得に向けたITシステムの導入
・新商品、新サービスの販促用動画制作
・リスティング広告、SNS広告などのWEB広告
・ネット販売システムの構築、導入
・新たな販促品の制作、調達、配布
・国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
・新商品開発に向けたパッケージ・デザイン・試作品制作 など
上記の他にも、販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用につながる取り組みに利用が可能となっています。
持続化補助金の申請対象は、業種によって従業員数が基準内の法人または個人事業主です。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業・その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
ただし、業種や法人格によって以下の事業者は申請対象外となります。
・医師、歯科医師、助産師、医療法人
・一般社団法人、公益社団法人
・一般財団法人、公益財団法人
・宗教法人
・学校法人
・社会福祉法人
・申請時点で開業していない創業予定者
次に補助を受けられる金額・補助率は以下の通りです。
持続化補助金一般型(通常枠) |
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補助額 | 上限50万円 | 補助率 | 2/3 |
上記をベースとして、さらに2種類の特例要件が用意されており、全て適用すると補助額は最大250万円となります。
・免税事業者から課税事業者に転換して要件に合う事業者は、「インボイス特例」を適用することで補助額の上限に+50万円
・地域別最低賃金より事業場内最低賃金を+50円以上にする事業者は、「賃金引上げ特例」を適用することで補助額の上限に+150万円
補助額上限50万円で補助率2/3は、75万円の経費を使用して50万円の補助金が受け取れるということですので、見方を変えると実質25万円で75万円分の取り組みが可能となるということになります。
先程補助金の対象経費の例を挙げましたが、ご利用いただいている事業者様のニーズ・ご要望としては、以下が多い傾向にあります。
・必要設備、機械を導入して新商品、新サービスの提供を開始したい |
・新商品、新サービス向けに新たな什器の導入、看板の設置、店舗を改装したい |
・ECサイトがない、またはECサイトはあるがなかなか売上が上がらないため新規でECサイトを制作したい |
・現在リスティング広告やSNS広告を行っておらず、新たな販路開拓としてWEB広告を実施したい |
・新商品・新サービスの提供を開始しているが、販促用のパンフレット、リーフレット、チラシがないため制作、配付したい |
当センターがサポートして採択された230社以上の事業者様の活用事例としても似た傾向にあります。
持続化補助金は、審査・採択制になっているため、申請すれば必ず採択されるものではありません。
また、基本的には商工会・商工会議所のチェックを受けて申請する流れとなりますが、様々なアドバイスを受けて申請をしたとしても、やはり必ず採択されるものではありません。
年度ごとの持続化補助金の採択状況は以下の通りとなっています。
2020年 持続化補助金一般型 | |||
採択実績 | 応募数:40,840件 | 採択数:26,826件 | 採択率:65.6% |
2021年 持続化補助金一般型 | |||
採択実績 | 応募数:38,778件 | 採択数:20,843件 | 採択率:53.7% |
2022年 持続化補助金一般型 | |||
採択実績 | 応募数:41,929件 | 採択数:27,207件 | 採択率:64.8% |
2023年 持続化補助金一般型 | |||
採択実績 | 応募数:53,308件 | 採択数:31,162件 | 採択率:58.4% |
2024年 持続化補助金一般型 | |||
採択実績 | 応募数:20,707件 | 採択数:8,321件 | 採択率:40.1% |
直近の2024年は、募集回数が少ないかつ募集期間もタイトという特殊な状況であったことから、応募数・採択率ともに減少した状況でした。
例年でいくと採択率は60%前後という状況であり、例年通りの募集が予想される2025年は応募数・採択率ともに回復するものと考えられます。
ただし、例年でも採択率60%前後であり、不採択となる事業者様も数多く出てしまう事が考えられるため確実に採択を受けたいところです。
持続化補助金は、申請に必要な書類が完成でき次第、申請の前に管轄する商工会議所または商工会のチェックを受けてから申請する流れとなっています。
【申請の流れ】
①導入する販路開拓内容、プロモーション内容等を決定する | |||
事前に見積もりを取得する事をお勧めしていますが、申請時は事務局への見積書提出はありません。 |
②申請書を作成する | |||
申請書は「経営計画書」「補助事業計画書」が主となり、申請書内容の作成が必要です。 オンライン申請が基本となっていますので、作成した申請書内容は後ほどオンライン上へ入力・反映する運用となります。 |
③「経営計画書」「補助事業計画書」など必要書類を全て揃え、管轄する商工会議所または商工会に事前に連絡・予約を取り、訪問して担当者から書類のチェックを受ける | |||
管轄する商工会議所または商工会によっては、メールでのチェックやオンライン上でチェックする地域もあります。 |
④チェック後、修正の指示があれば申請書を修正して再提出する | |||
基本は再度商工会議所または商工会のチェックを受けることが多いです。 |
⑤チェック完了後、事業支援計画書(様式4)を取得する | |||
基本的にはこの書類を取得する事で申請が可能になります。 |
⑥オンラインの申請システムへ申請書内容や必要書類の入力・反映を行い申請する | |||
書類原本へ押印して原本郵送での申請が認められる募集回もありますが、郵送申請は審査上減点対象となりますので、基本的はオンライン申請をお勧めしています。 |
上記流れにより申請が完了しますが、自社で申請する場合②~④に非常に多くの時間が取られる傾向にあります。
②の申請書作成だけでも時間を取られますが、担当者からの承諾が取れる基準の申請書を作成するとなると、なかなか骨の折れる作業となってしまいます。
申請書類の中で、主に経営計画書、補助事業計画書の作成内容が採択の分かれ道となります。
特に経営計画書では、現状の事業の現状分析から、補助金で利用したい販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用の取り組みについて重点的に説明する流れとなります。
その事から、商工会議所・商工会のチェックもこちらが主に確認される事となります。
経営計画書・補助事業計画書 | |||
経営計画書のパートでは、事業者の現状分析を行い、その内容を申請書に記載します。 現状分析するポイントは様々ありますが、現状のビジネスモデルや提供商品・サービスの状況、市場の状況、競合他社の状況などを整理して伝え、現状の企業課題を整理します。 そして補助事業計画書のパートでは、企業の課題を基に、どのように補助金を利用し改善していくのかの取り組みを整理して記載します。 その事からも経営計画書と補助事業計画書の内容が一致している事が重要となり、整合性が取れている事を求められます。 また、補助事業計画書の取り組みを基に、補助金を申請する対象経費内容、必要資金、その内自己資金で準備する資金などの詳細を明確にします。 |
上記内容を整理する必要がある事から、これまで申請した事がない・事業計画作成に慣れていない事業者の方だと、作成に多くの時間を費やす事となり、またそれが必ず採択されるものではない事から、自社内で作成するとなると多くの負担が生じるため、当センターのような実績やノウハウを持つ専門家へ作成を依頼する事業者の方が多い状況になっています。
持続化補助金を申請して採択を受けた後に、実際に申請した内容に沿って、販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用などに取り組みます。
注文や契約、商品導入や委託内容の実施、業者へ支払いなど、申請した内容に基づいて実施しますが、それらが完了しただけでは、補助金を受け取れるわけではありません。
申請した内容の取り組みが完了した事を事務局へ「実績報告」として申請必要になります。
実績報告では、必要に応じてサービス導入をした成果物の他、見積書、発注書、請求書、振込明細などの提出が必要となるため、業者と連携して実績報告に必要な書類を揃える必要があります。
本記事では、小規模の事業者様向けに地道な販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用などの取り組み経費の一部を支援する補助金制度『持続化補助金』の概要や要件、経費の例、採択状況などの情報をお届けしました。
活用できれば、実質的に自己負担を減らして販路開拓など事業を成長させる取り組みをことが可能となる制度ですので、より確実に採択を受けるために、申請書内容の作成は非常に重要になってきます。
当センターでは、2015年より持続化補助金の経営計画書・補助事業計画書作成サポートなどを提供しており、専門家としての知見と長年積み重ねたノウハウを活かして、サポートさせていただいた事業者様は累計採択実績は230件を超えています。
より採択につながるサポートを成功報酬%なしの固定料金で提供しておりますので、申請に興味がある事業者の方や持続化補助金を活用して顧客へ販売を行いたい販売会社の方はお気軽にお問い合わせください。
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