小規模事業者持続化補助金は、特に小規模の事業者様向けに、地道な販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用の取り組みに対して補助金が受けられる補助金制度となります。
申請には、申請者様の本店所在地や本店登録している地域に応じて、管轄する商工会議所・商工会を通して申請を行う制度となっています。※募集内容に関しては、商工会議所・商工会共に基本的には同一の内容となっています。
また、小規模事業者持続化補助金は申請すれば必ず採択される補助金制度ではなく、審査制・採択制となっており、作成が必要になる申請書の評価を高める事が必要となります。
補助の対象となる、地道な販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用に関しては以下のような例が挙げられます。
・新商品を陳列するための棚や、カーテンの設置、販売促進につながるような店舗改修
・新たに販促用のチラシの作成、配布、送付
・新たなプロモーションとして、マスコミ媒体、WEB媒体への掲載
・新規のWEBサイト制作、既存WEBサイトのリニューアル、サテライトサイト制作
・新たなプロモーションや新規顧客獲得に向けたITシステムの導入
・新商品、新サービス向けの動画制作
・リスティング広告、SNS広告などのWEB広告
・ネット販売システムの構築・導入
・新たな販促品の制作、調達、配布
・国内外の展示会、見本市への出展、商談会への参加
・新商品開発に向けたパッケージ・デザイン制作
・新商品、新サービス向けのパンフレット・リーフレット制作・営業資料の制作
・新商品、新サービス向けの新たな販促用のチラシのポスティング
・新商品、新サービス向けの車両購入 など
上記の他にも、販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用につながる取り組みに利用が可能となっています。
次に補助を受けられる金額・補助率ですが、
小規模事業者持続化補助金(一般型) | |||
補助額 | 上限50万円 | 補助率 | 2/3 |
小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠) | |||
補助額 | 上限100万円 | 補助率 | 3/4 |
となっており、見方を変えると、最大で約134万円の経費を使用して100万円の補助金が還付される流れとなり、実質34万円で約134万円分の経費を使用する事が可能になります。
※小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)に関しては、令和3年3月5日時点で詳細の公募要領が発表されておらず、使用する経費の条件に制限が入る可能性があります。
先程補助金の対象経費の例を挙げましたが、ご利用いただいている事業者様のニーズ・ご要望としては、
・WEBサイトが古くなってきた、既に制作しているWEBサイトがテンプレート制作で反響がなく、リニューアルしたい |
・現在、ECサイトがない、またはECサイトはあるが、なかなか売上が上がらないため新規でECサイトを制作したい |
・新商品・新サービスの提供を開始前、開始しているが、販促用のパンフレット・リーフレット、ちらしがないため新たに制作したい |
・現在リスティング広告やSNS広告を行っておらず、新たな販路開拓としてWEB広告を実施したい |
・新商品、新サービス向けに新たな什器の導入、看板の設置、店舗を改装したい |
・新型コロナウイルス対策として、新サービスを踏まえて非対面サービスを提供するためのECサイト制作・オンライン決済付きWEBサイトを制作したい |
が多い傾向にあります。
当センターがサポートした670社以上の事業者様の活用事例としても似た傾向にあります。
小規模事業者持続化補助金は、審査・採択制になっているため、申請すれば必ず採択されるものではありません。
また、基本的には商工会・商工会議所のチェックを受けて申請する流れとなりますが、様々なアドバイスを受けて申請をしたとしても、やはり必ず採択されるものではありません。
平成29年度補正予算小規模事業者持続化補助金(2018年実施) | |||
採択実績 | 応募数:26,910件 | 採択数:18,082件 | 採択率:67.1% |
平成30年度補正予算小規模事業者持続化補助金(2019年実施) | |||
採択実績 | 応募数:33,282件 | 採択数:29,945件 | 採択率:90.0% |
令和元年度補正予算小規模事業者持続化補助金(一般型:2020年実施)※令和3年3月5日時点 | |||
採択実績 | 応募数:40,840件 | 採択数:26,826件 | 採択率:65.7% |
令和元年度補正予算小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型:2020年実施)※令和3年3月5日時点 | |||
採択実績 | 応募数:120,955件 | 採択数:53,421件 | 採択率:44.2% |
昨年の2020年では、2019年対比では大きく採択率が低下しています。
2020年の採択率が2019年と比較して低下している要因は、今般の新型コロナウイルスの影響が大きくあると考えられ、事業者様の現状打開に対する投資意欲が高まった事から、小規模事業者持続化補助金の申請数が増加し、競争率が高まっている事が挙げられます。
2021年に実施が予定されている小規模事業者持続化補助金は、2020年の傾向を踏まえて2020年以上の予算が取られる見込みである事から、採択数・採択率は再び上向きになる事が考えられます。
ただ、不採択となる事業者様も数多く出てしまう事が考えられるため確実に採択を受けたいところです。
小規模事業者持続化補助金では、基本的には申請に必要な書類が完成出来次第、申請前に管轄する商工会議所・商工会のチェックを受けてから申請する流れとなっています。
※昨年の2020年に実施された小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)は途中から商工会議所・商工会のチェックが緩和される動きがありました。
【申請の流れ】
①導入する販路開拓内容、プロモーション内容等を決定する | |||
事前に見積もりを取得する事をお勧めしていますが、申請時において事務局へ見積書の提出はありません。 |
②申請書を作成する | |||
申請書は「経営計画書」「補助事業計画書」が主となり、申請書の作成が必要です。 |
③「経営計画書」「補助事業計画書」を持って管轄する商工会議所・商工会に事前に連絡・予約を取り、訪問して担当者から書類のチェックを受ける | |||
管轄する商工会議所や商工会によっては、メールでチェックを受ける地域もあります。 |
④チェック後、修正の指示があれば、申請書を修正して再提出する | |||
基本は再度商工会議所・商工会へ足を運ぶ事が多いですが、地域によってはメールにて連絡する場合もあります。 |
⑤チェック完了後、事業支援計画書(様式4)を取得する | |||
基本的にはこの書類を取得する事で申請が可能になります。 |
⑥各書類への押印を基に事務局へ提出する | |||
※一般型は電子申請(加点)、低感染リスク型ビジネス枠は電子申請に切り替わる予定です。 |
上記流れにより申請が完了しますが、特に自社で申請する場合、②、③、④に非常に多くの時間が取られる傾向にあります。
②の申請書作成だけでも時間を取られますが、担当者からの承諾が取れる基準の申請書を作成するとなると、なかなか骨の折れる作業となってしまいます。
先程、申請書類として、主に経営計画書、補助事業計画書の作成内容が採択の分かれ道となります。
特に経営計画書では、現状の事業の現状分析から、補助金で利用したい販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用について重点的に説明する流れとなります。
その事から、商工会議所・商工会のチェックもこちらが主に確認される事となります。
経営計画書・補助事業計画書 | |||
経営計画書のパートでは、事業者の現状を分析を行い、その内容を申請書に記載します。現状分析するポイントは様々ありますが、現状のビジネスモデルや提供商品・サービスの状況、市場の状況、競合他社の状況などを整理して伝え、現状の企業課題を整理します。 そして補助事業計画書のパートでは、企業の課題を基に、どのように補助金を利用し改善していくのかの取り組みを整理して記載します。その事からも経営計画書と補助事業計画書の内容が一致している事が重要となり、整合性が取れている事を求められます。 また、補助事業計画書の取り組みを基に、補助金を申請する対象経費内容、必要資金、その内自己資金で準備する資金などの詳細を明確にします。 |
上記内容を整理する必要がある事から、これまで申請した事がない・事業計画作成に慣れていない事業者様だと、作成に多くの時間を費やす事となり、またそれが必ず採択されるものではない事から、自社内で作成するとなると多くの負担があるのが事実と言えます。
小規模事業者持続化補助金の採択を受けた後に、実際に申請した内容に沿って、販路開拓・販売促進・プロモーション・IT活用を実施します。
そして、業者に支払いを実施します。(基本的にはサービス導入前の前払いでも可)
ただ、それが完了しただけでは、補助金は還付されないため、その取り組みが完了した事を事務局へ「実績報告」として申請が必要になります。
実績報告では、必要に応じてサービス導入をした成果物の他、見積書、発注書、請求書、振込明細などの提出が必要となるため、業者と連携して実績報告に必要な書類を揃えます。
2021年3月5日時点で以下スケジュールが公表されています。
今年度は合計で4回募集が予定されています。
一般型:第5回目 | |||
募集期間 | 2021年6月4日 | ||
採択結果 | 調整中 | ||
導入時期 | 交付決定日~2022年3月31日まで | ||
実績報告 | 2022年4月10日前後 |
一般型:第6回目 | |||
募集期間 | 2021年10月1日 | ||
採択結果 | 調整中 | ||
導入時期 | 交付決定日~2022年7月31日まで | ||
実績報告 | 2022年8月10日前後 |
一般型:第7回目 | |||
募集期間 | 2022年2月4日 | ||
採択結果 | 調整中 | ||
導入時期 | 交付決定日~2022年11月30日まで | ||
実績報告 | 2022年12月10日前後 |
また、一般型の2021年度は募集スケジュールは決まっておりますが、8回目以降も以下で予定されています。
一般型:第8回 | 2022年6月初旬頃 締切 | ||
一般型:第9回 | 2022年10月初旬頃 締切 | ||
一般型:第10回 | 2023年2月初旬頃 締切 |
※2021年3月5日時点では、※小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の募集スケジュールは発表されておりませんが、3月頃から募集が開始される予定となっています。
2021年の小規模事業者持続化補助金に関しては、しっかりと申請書を構成出来れば、採択を見込む事が可能です。
そのため、より確実に採択を受けられるように取り組みを進めるようにしていただければと思います。
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