自分の店を持ちたいという気持ちで独立開業を志すことも多くありますが、最初に独立開業を考えた時に、「どのような店をやっていきたいのか」という方向性で大きく変わってくることが良くあります。
実際に飲食店の独立開業を希望されているクライアント様やご相談者の方と話していると、「儲かる店をやりたい」「ヒットするメニューを作って流行るお店を作りたい」と、一般的に飲食店の独立開業を志す方共通で、そのような動機を持っているような印象がありますが、実際にはそのようなキーワードが出てこない事が多いです。
もちろん、「利益を出す」「競合店に負けないように差別化、セールスポイントを打ち出す」ということは当然考えられています。
しかし、それが独立開業の動機ではない事の方が多く、独立開業をしていく方共通のある種傾向のようなものがあることを感じる事があります。
なぜ、「儲けたい」「流行るお店を作りたい」というキーワードが独立開業の動機ではないのでしょうか。
これが独立開業の動機であるだろうとは考えられますし、独立開業の決断、行動の源泉ともなり得そうな事でもあります。
このキーワードがあまり聞こえてこないのは、「別の観点」が存在していて、「儲けたい」「流行るお店を作りたい」という考え方よりも優先する事があり、それが独立開業の動機となっているためでもあります。
そうは言っても、一般的に考えられそうな独立開業の動機の中でこのキーワードが出てこないのは「不思議」である印象さえあります。
もちろん独立開業していく方全員が利益主義でもないわけですし、他人の評価を気にする方ばかりでもありません。
それぞれの思いがあって当然の事でもあります。
「儲けたい」「流行るお店を作りたい」と思考すると、そのコンセプトから構想が練られて事業計画が出来上がります。
そして計画に合わせて、「儲けられる仕組み」を追求したビジネスモデルが出来上がり、「流行るお店」になるようにマーケティングやメニュー開発が進められていきます。
一方、「儲けたい」「流行るお店を作りたい」とは違った、「それぞれの思い」を元に独立開業を思考する方では、その「思い」を形にするためにコンセプトが練られ、事業計画、ビジネスモデルが作られていきます。
「それぞれの思い」で作られたお店は、経営者様の「思い」がより店舗に反映されており、大変素晴らしいものばかりでもあります。
またそういったお店でも当たり前のように「利益」「流行り」の側面も抑えられている事も多くあります。
その事から「儲けられる仕組み」「流行るお店」の観点が絶対的に必要ではないようにも感じられます。
なぜ「儲けたい」「流行るお店」などのキーワードが出てこなくても素晴らしいお店となっているのかをよくよく考えていくと、独立開業を志したキッカケや背景に大きく関係するのではないかと感じます。
大多数の方はこれまでの飲食業の経験から飲食店での独立開業を志します。
その経験の中で、「店のコンセプト」「メニュー」「オペレーション」などを通して、ご自身での独立開業をイメージされます。
もちろん、その中で成功している「勝ちパターン」となる要素はそのまま引き継がれていますが、その他に「業務改善」「メニュー改善」「オペレーション改善」も組み込まれています。
そういった要素の集大成が最終的に「お店」に反映されていて、「素晴らしさ」につながっているのです。
飲食店の独立開業を進めていくに当たり、独立開業の動機がどこにあるのかを考える事は今後の事業の継続、発展にも大きく関わってくる事にもなりますので、十分に整理していく事も必要な要素であると感じます。
・飲食店の独立開業は儲かるの思考からスタートしていない
・独立開業の動機はそれぞれあり多種多様である
・独立開業の動機で事業計画、お店が作られる
・飲食店の経験を通して素晴らしいお店が作られていく
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『 開業計画書を考える4つの視点 』
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