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成功しない理由を集約して事業の成功率を引き上げる思考

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成功しない理由を集約して事業の成功率を引き上げる思考

1.成功しない理由を考えてみる

事業が成功しない理由に焦点を当てて考えていくと、事業の成功する確率を上げていくヒントにつながります。

主な事業が成功しない理由は、

・思ったより売上が伸びなかった
・売れると思っていた商品がさほど売れなかった
・売掛金を回収するのに時間がかかり黒字倒産してしまった
・先行投資した資金を回収できなかった
・短期的な資金の余剰しかなかった
・サービスがあまり受け入れられなかった

など様々な要因が挙げられます。
こうした要因に対して事前に対策や補填策を用意していくと、軌道修正をかけるまでの時間が短縮され、時間が短縮されると、その分投下するコストを抑える事につながります。

そのような理由から、成功しない要因に対して予め準備・計画を立てる事で事業の成功確率は上がっていきます。

2.成功しない要因を集約していくと

起業する事業内容にもよりますが、成功しない要因は大抵、以下3つに集約されていきます。

・売上
・利益
・資金繰り

この3つのバランスが崩れてしまうと成功する確率が低下していきます。

3.なぜ想定売上を下回るのか

売上計画を立てる時にまず最初に考えるのは、やはり価格設定になると思いますが、価格に関しては大抵、幅があったり、プラン別、サービス別で価格が違ったり、様々かと思います。

そのため、計画を立てるときに、各それぞれの価格ごとに計算しても良いですが、かなり時間がかかってしまうため、基本的には平均単価を割り出して計算していくことが多いと思います。

そして、その平均単価の割り出し方ですが、最初はある程度のあたりをつけて割り出す事が多く、その後概算計算であったり、シュミレーションを繰り返すことで精度高く平均単価を割り出していく流れになります。

ですが、この単価設定の割り出しの精度が低いと、やはり売上計画との乖離が発生してしまうことからも精度高く、平均単価を割り出したいところです。

もちろん、平均単価の割り出し方は様々ありますが、参考としては、競合他社の提供している価格帯を参考にしたり、想定するターゲット顧客が支払うことができそうな価格を前提に設定することが多い傾向にあります。

このようにして、平均単価を割り出しながら、売上計画を組み立てていきますが、この平均単価の割り出しにおいて、競合の価格や顧客が支払そうな価格を考えずに、自分が販売したい価格だけで決めてしまうと大きくズレが発生してしまいます。

なぜ、自分が販売したい価格で決めてしまうのでしょうか?

これも一概に言えませんが、考えられることとしては、その価格で設定したい理由があると思われます。

例えば、その平均単価にしなければ「思うような売上が出ない」であったり、「思うような利益がでない(もしくは限られた期間内で利益を出さないといけない理由がある)」など、自分都合といってしまえばそれまでですが、色んな事情が絡み合い、本来の視点を持たずに平均単価を設定してしまうことは残念ながらあるケースです。

色んな理由があるとはいえ、計画時の平均単価と実績の平均単価のズレは最小限に抑えたいところです。

次いで、売上計画を構成する根拠としては、「数」が挙げられます。

数に関しては、要するに顧客の数であるため、マーケットのニーズの総量ともなるため、ここもどれくらい可能性があるのか、まずは事前にリサーチするところから始まります。

マクロの視点からは、提供する商品やサービスの商流をリサーチしたり、開示されている情報を探したり、最近では、chatGPT、Gemini、Claudなどの生成AI(LLM)などでもある程度、精度高く把握することができるようになりました。

ただ、マクロの情報はあくまで大枠の参考のため、それが全てと判断するのは計画のヅレに繋がってしまうため、もう少し具体的な情報が欲しいところです。

具体的な情報は業種・業界によってリサーチ方法が異なりますが、1番はその業界で既に事業行なっている、もしくは携わっている業界人にリアルな情報や温度感を確認することが出来ると思います。

しかし、何十人にも情報が聞けるわけではないと思いますので、ある程度の参考として、自分自身であればどれくらいの数(シェア)を獲得できそうなのか、どこまで持っていけそうなのかを判断することも重要にはなります。

そのようにして、マーケット規模がどれぐらいなのか、実際にその領域で展開しているリアルの実績を踏まえた上で、どれだけ顧客を獲得できるかをシミュレーションしていきます。

しかし計画に対して、数が下回る場合、以下の要素が主な原因として挙げられます。

数が足りない理由としては、
・顧客ターゲットの数が根本的に少ない
・顧客ターゲットに対して適切なアプローチが出来なかった(アプローチ数が少なかった)
の2点が考えられます。

数が根本的に足りなかった要因としては、マーケットの見誤りや、ヅレが発生していることが考えられます。

特に大きなヅレになる場合、顧客ニーズは理解していたものの、顕在化しているニーズではなく、「潜在ニーズ」を顕在化しているニーズと見誤る事が挙げられます。

なぜそのようなことが起きるかと言うと、ニーズを考える際に、誰にペルソナ設定するのかが曖昧であったり、間違った設定であると、ニーズのズレが発生したりすることがあります。

また、偏った意見や考えを取り入れてしまったりすることも挙げられます。

特に、これはいけると思ったサービスや、もしくは苦心の末に見出した事業ほど、それまでの思考の積み重ねや努力の結果であるため「やっと見つけた!」というビジネスであればあるほど、自分の都合の良い情報ばかり集めてしまう傾向に陥ってしまうことがありますので注意が必要です。

ですが、これは心理的にもどうしても自分の都合の良い情報ばかりに目がいき、都合の悪い情報は、一種のようなバイアスが働き、「それは今回の事業とは意味や背景、文脈が違う」となって、都合の悪い情報を排除したり、聞く耳を持たなかったりします。

また、捉え方も都合の良い部分をあたかも正しいかのようにして判断しています。

物事はメリットもデメリットもありますが、要するにデメリットにはあまり目を向けず、メリット面だけに目を向けてしまう状態です。

例えば、ちらしにQRコードを採用するサービスを考えたとします。

これは経験がある・ないでだいたい答えは分かりますが、ポジティブに解釈すると、「QRコードを配置するとちらしに掲載出来る情報以上にスマホでQRコードをかざしてもらえればより多くの情報を発信・伝えることが出来るため、広告効果が高い」と考えられる事ができます。

一方デメリットとしては「ユーザーがスマホでQRコードを読み取らない」という可能性もあります。

ここで、このサービスが長年の経験と努力と起業したいと思って苦心を得て考えられたものであればどうでしょう?

もしくは既存サービスの限界が見えつつあり、新規事業を何としても立ち上げなければ、従業員を守っていけない状況だった場合ではどうでしょう?

前者のポジティブな観点に対して根拠をどんどん集めていき、自分を納得させそうではありませんか?

このようにして、自分にとって、耳障りの良い、都合の良い情報だけを集めてしまうことは人間誰しもあることかと思います。

ですが、このような現象が起きることを予め理解していると、定期的に自分の都合の良い情報ばかり集めていないか?と確認することができるようになります。

そしてその気づきが、マーケットとのヅレを解消することが出来るようにもなるため、取り組みとしては、良く用いられている手法であると言えます。

こちらについては、どれだけシビアに第三者視点に立てるかどうかが重要であり、ある意味、自分との戦いになると思います。

ですが、この視点を持つことが、事業の成功確度を上げていくことにもつながっていくと思います。

そのような取り組みも含めて、適切に市場マーケット規模を把握していきたいところですが、仮に潜在ニーズに焦点を当ててしまっていた場合は、そのニーズが顕在化されるまでに時間が必要となるために時間とコストが必要になってしまいます。

4.なぜ想定利益を下回るのか

そもそもの計画のヅレは別として、利益が計画を下回る事は、想定出来なかった「経費の増加」が挙げられます。

固定費となるものを除いて挙げられるものとしては、製造コスト・開発コスト・仕入れコストが増加してしまい、利益を圧迫する流れです。

想定利益については、事前の計画性と綿密なリサーチにより、ある程度は対策を取る事ができます。

また事業計画を立てる時点で変動リスクがある事がわかっていれば、変動リスクにも対応する計画を立てる事も必要となります。

5.なぜ資金繰りがうまくいかないのか

資金繰りについて最も多く挙げられるものは、余剰資金が「短期的にしか持たない計画」である事が挙げられます。

分かりやすく言うと、本当は6ヶ月分の余剰資金が必要なビジネスモデルだったのに対し、3ヶ月分の余剰資金しか確保できなかったという事です。

事前にそれが分かれば良いのですが、事業を始めてから気づく事も多くあります。

先程挙げた売上が計画を下回る事と密接な関係がありますので、売上計画と共に計画する事が必要となります。

起業する事業モデルや規模によっても異なりますが、スタートする前に一度事業の成功確率を上げられるように事業計画を考えていく事が重要となります。

まとめ

・事業が成功しない要因は何であるのかを知る
・事業が成功しない要因は売上、利益、資金繰りに集約されていく
・想定売上は顧客ターゲットの需要数、アプローチ、顕在化ニーズを確認する
・利益は変動リスクを考慮する
・資金繰りは想定売上と密接に関係している

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この記事を書いた人

認定支援機関 G1行政書士法人 代表社員

清田卓也

2014年より日本政策金融公庫の創業融資支援、サポートを行っています。
これまで累計5,280件を超える事業計画書の作成を行ってきました。
創業融資てづくり専門支援センターを運営しているG1行政書士法人は、認定経営革新等支援機関(認定支援機関)として登録されており、
日本政策金融公庫とは、ほぼ毎日電話で連絡を取っていることから公庫担当者との情報交換も頻繁に行っており、融資制度の最新動向や審査の傾向を踏まえた実践的なサポートをご提供しています。
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